フロンティア

株式会社インタートレード ハナビラタケエキスによる試験
肌の健やかさを取り戻す作用に関する試験結果報告

マクロファージ

対外からの細菌や微生物などの侵入を防ぐための免疫システムにおいてマクロファージは中心的な役割を担っていることが知られています。このためマクロファージの活性化は免疫機能強化のための重要な因子であるといえます。
本試験では、マクロファージの貪食能を指標とし、ハナビラタケエキスのマクロファージ活性化能力について検討することを目的としました。

採用試料

ハナビラタケエキス*

試験方法

【細胞毒性の検討】
マウス由来マクロファージ様細胞J774.1(理研セルバンクより分譲)をRPMI培地(10%FBS含有)に懸濁して96well細胞培養マイクロプレートに播種し、セミコンフルエント程度となるまで培養を行いました。
予めハナビラタケエキスの冷凍乾燥粉末を任意濃度となるようにRPMI培地(FBS不含)に溶解して調製しておいたハナビラタケエキス添加培地と交換し、24時間再び培養を行いました。
陰性対照区(コントロール)としてハナビラタケエキス不含のRPMI培地(FBS不含)を用いて同様の操作を行いました。培養上澄を吸収除去し、新鮮なRPMI培地(FBS不含)を加え、CO2インキュベーター内に静置した後、Cell counting kit(同仁化学)を用いて指示書に従い各試験区における細胞生存率を測定した。
この結果より、本試験ではハナビラタケエキスが十分に細胞毒性を示さない濃度として500ppmを上限濃度として採用した。

【貪食能の検討】
J774.1細胞を5×105cells/mLとなるようにRPMI培地(10%FBS含有)に懸濁調製し、96well細胞培養用マイクロプレートに100µL/wellで播種し、2時間インキュベート(5%CO2、37℃)しました。
次に予め調製しておいた任意濃度のハナビラタケエキス含有培地(10%FBS含有)を100µL/wellで添加し、24時間培養を行いました。なお、陰性対照区(コントロール)にはハナビラタケエキス不含のRPMI培地(10%FBS含有)を加えました。
また陽性対照区として、LPS溶液(Sigma,L2880,Lipopolysaccharides from Escherichia coli 055:B5)を500ng/mLとなるように溶解したRPMI培地(10%FBS含有)を加えました。
次に蛍光標織されるウサギIgGでコートされたラテックスビーズ(Cayman chemical社製、phagocytosis assay kit)溶液を指示書に従い調製し、10µL/wellとなるよう添加し、再び24時間培養を行いました。プレート遠心分離機により遠心分離後(1500rpm、3min)、各ウェルより上澄を吸引除去し、新鮮なRPMI培地(FBS不含)を200µL/wellで添加しました。
各試験区における貪食作用により細胞内に取り込まれたビーズを蛍光顕微鏡により観察しました。次に各ウェルより上澄を除き、10%TritonX-100含有PBS溶液を150µL/wellで加え、プレートシェーカーにより3分間撹拌した後、蛍光マイクロプレートリーダーにより細胞内に取り込まれたビーズ量を測定し(励起485nm、蛍光528nm)、コントロール比として各検体の貪食率を算出しました。

試験結果

図1にハナビラタケエキスのマクロファージ貪食能活性化作用について示し、写真1に細胞内に取り込まれたビーズを撮影した様子を示しました。
図1より、ハナビラタケエキスは、濃度依存的にマクロファージの貪食率を向上させることが明らかとなり、その程度は濃度500ppmにおいてLPSと同等の効果であることが明らかとなりました。
また、写真1よりハナビラタケエキスを添加した区での蛍光ビーズを貪食した様子が観察され、ハナビラタケエキスがマクロファージを活性化することが確認されました。
活性化されたマクロファージは種々のサイトカインを放出し、生体内の他細胞に働きかける事が知られています。この時放出されるサイトカインの一部であるFGFやTGFは肌の健康を維持するためには重要なファクターであることから、ハナビラタケエキスは肌の健やかさを取り戻すために有効である事が推察されます。

図1 ハナビラタケエキスのマクロファージ貪食能活性化作用

写真1 貪食作用により細胞内に取り込まれたビーズの様子

*ハナビラタケエキス…インタートレード・ビューティーグルカン・パウダー水溶液